
それは肉でしょうか?
去る4月4日、ジャパニーズ和牛ワールドオークション前夜祭が開催された。
この前夜祭で、神戸ビーフのハネシタを使い出汁シャブに仕立てて振舞う
取り組みを行った。
和牛を求め、世界中から集まったバイヤーをもてなすべく、
素材選びに出来得る限りの知恵を絞った。
出汁シャブを構成した原材料

選んだ原材料は以下の通りだった。
➊ 神戸ビーフ・・・神戸畜産様 氷上牧場 A5 36か月齢
➋ 出汁・・・ヤマキウ株式会社様 特製出汁パックと秘伝レシピ
➌ 柚子・・・天然(?) 山に自生している野生の柚子 加古川志方町産
出来上がった出汁には、トロミをつけシャブシャブしたハネシタ
に絡むように準備。器にもこだわり、容器の下部がすぼんだ形状を
セレクト。器から肉を引き上げ、口に運ぶまでにトロミがついた
出汁が絡まり、出汁由来の魚介の旨味と神戸ビーフの旨味が
相乗効果を発揮し、野生の柚子がそれらを纏め締めくくる。
実にシンプルな構成で、最高の一皿に仕上がったと思う。
そう考えると、出汁シャブの主役は全部だった、という
事になるのではないかと考えた。

選んだ理由とは
これらの材料を選んだのは、それぞれ”人”だ。
神戸ビーフは枝肉選別を担当者が
肉の加工は専門店で
出汁はプロに配合をお願いし
現地で引き、仕上げをディレクション会社の担当者が行った。
柚子は、、、これは私ですね。
ハネシタのシャブシャブ具合は、着物ブッチャーが見極めた。
出汁の仕上がりは、3人の上役が直接確認し、太鼓判を貰った。
提供には、5社を超える、所属や立場の違う人間たちが協力し合い
無事に終えた。
出汁シャブという、料理の素材はそれぞれ主役だったかもしれないが、
これだけの数の人が関わり、1つに仕上げていくこの関係こそが主役
だったのではないか、と今になって感じている。
俗っぽくなるし、
全部そうやん
なんだけど、
主役って
やっぱり
人
ですね!
