スキンパック

貴方はスキンパックという包装をご存じだろうか。この包装は専用トレーに食材などの対象物を乗せ、特殊なフィルムで真空しながら、驚異的に追従させ包装する技術である。

写真を見て頂ければ解るかと思うが、まるで包装していないかのような見栄えであり、素材の質感をそのまま伝える事の出来る、素晴らしい包装技術である。

スキンパックはヨーロッパではかなり普及している技術ですが、日本ではほとんど導入が進んでいない。この原因の1つに、色の問題がある。

牛肉本来の色とは?

貴方は牛肉本来の色というと、どのような色を思い浮かべるだろうか。鮮やかな赤紅色だ、とお答えならそれは間違いである。牛肉本来の色とは、先ほどの写真の暗い赤色、あれが実は元来の色なのである。

では、よく見かける鮮やかなあの赤色とは、どのような状態なのであるかと言うと、お肉の中にあるヘモグロビンや、ミオグロビンといった蛋白質が酸素と結びつく事で、鮮やかな色に変わる現象によりあの色となる。

上の写真は、スキンパックしていた牛肉を、冷蔵庫にて1時間静置しておいたものであるが、この色が日本の消費者が今まで1番目にしていた色なので、仮に2つが並んでいた場合なら、貴方はどちらを選ぶだろうか。こういった見た目の悪さから、普及が進まない現状がある。

そこで追従する性能はそのままに、酸素を通すフィルムに変えると、見た目の色はいつもの色で、しかもしっかり包装してくれる、一見していいとこどりの出来上がりだが、そう簡単にはいかない。

牛肉の劣化に、酸素の有る無しは大いに関係があり、見た目はいつもどおりでも味が大幅に落ちるといった事が起きたり、更に反応が進んで茶色く変色する、メト化といった現象を起こしてしまう。

つまり

いくら良い技術でも、お客様に受け入れて貰えなければ意味が無い。そこで、本ブログの伝えたいこととは、スキムパックの見た目の悪さ、実は牛肉本来の色を守っているという事。そして、本来の色から、1時間もすればあの見慣れた色に戻るという事実。これを知ったら、ちょっと手に取ってみたくなりませんか?

和牛うらいでは、このスキンパックされた製品を冷凍ショーケースにて展開中(^^♪今後、少しずつ取り扱い品目を増やして行きます。ぜひ、1度試してみて下さい!

スキンパックされたリブロース

冷蔵1時間後

色についてもう1度おさらい

牛肉本来の色
発色後

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