さて、本記事の題名から何を指しているのか想像がつく人は、

肉職人である。

 繁忙期に良く起きる事。

 それは、

機械設備の故障。

 なんや、それだけかッ

 と思った貴方は、読み飛ばして貰ってもいいのだが、

因縁めいたこの現象を知りたくは無いですか?

 故障は決まって繁忙期に起きる。

 それは、まるでそうなる事が決まっていたかのように。

本当に不思議だ。

 普段と違う頻度やタイミング、使用者が異なる事もあるだろうが

こうも続くと何か超常現象の様にも思えてくる(笑)

 今年の故障は、冷蔵庫と真空機。

 和牛うらいでは、故障に備えてバックアップ機器を準備している

ので、最悪の事態には陥らないが生産性が落ちる事には変わりない。

「壊れました!」

という報告を聞くと、

「またか。。。」

という思いと共にやっぱりという思いがこみ上げてくる。

 冷蔵庫の故障は、肉屋さんには付き物で室外機や庫内ユニット、

サーモスタットなどが夏になると壊れる。ある意味、消耗品なのもか

しれないと思う。こんな時、ほんとに助かるのが冷熱機器屋さん。

 もう10年ぐらいの付き合いになる冷熱機器屋さんだが、今の方に

落ち着くまでけっこう紆余曲折があった。

 私が入社した当時は、現会長の友達が冷熱機器の社長さんで、

何かあるとこの方が対応して下さっていた。当時でもかなりの

高齢だったのもあるが、ほどなくして身体を壊し引退されてしまう。

 会長の友達が引退される際に引き継ぎをして下さるのだが、

この会社さんとは相性というか、方向性というか、まあフィーリング

が合わずそこから今の方に決まるまで、10社近くの冷熱機器屋さんと

取引したと思われる。

 冷蔵庫は、肉屋の要設備なのでその運用や扱いが合わない会社だと、

店舗営業が上手くいかない。その点、今の方はウチにぴったり寄り添って

下さっていると思う。信頼出来るパートナーの様な存在だ。

 だから、冷蔵庫が故障しても安心して任せられる。

 まあ、本当は故障しないのが一番良いのだが。

 真空機も、繁忙期に必ず壊れる。

 昔、年末に壊れた事があり、その時は本当に困った。

チャンバーの蓋にクラックが入り、真空出来ないという故障だった。

頑丈な鋳物で出来ていた真空機の蓋が、使用頻度の多さで予想外の

劣化を起こしたという原因らしかった。その真空機は、購入してから

5年も経っておらず、蓋を交換してその年は乗り切ったが次の年も

またその蓋が壊れ、今度は溶接して直したらまた次の年に壊れる

という、3年連続して壊れたいわくつきの真空機だった。

 毎年入るクラックと、修理代の高さはお荷物状態で、最後の年は

溶接でダメなら、コーキング材で埋めて直そうとしたら一撃でアウト。

ところが、その亀裂を覆うように真空袋をガムテープで張り付けると

直ってしまったのは今も鮮明に覚えている。この処置をして下さったのが、

今もお付き合いさせて頂いている設備会社さんで、この時の思い出が

「信頼出来る会社と取引しないとダメだな。」

という教訓を教えてくれた。因みに、前の設備会社さんは修理に戸惑った

挙句、会社の余り物感満載の骨とう品のような真空機を引っ張り出して

貸出ならぬ買取を迫ってきたため、この時に縁を別つこととした。

自社が納品した機器の不具合で困っている時に、下心アリアリで

売りにくるのは如何なものかと思う。

 機械の故障を機に、少し昔の話も思い出しながら

やっぱり

繁忙期は必ずなんか壊れるなぁ

という思いを新たにした。

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