第1話 企画会議の始まり
2024年某日
あれは今から数か月前。記憶が曖昧なので、グループLINEを読み返してみる。
そう、5月15日。あの日ついに「ジャパンビーフフェスティバル」の企画会議が始まった。
会議自体は年明け、2月ごろから繰り返してきたが、このイベントは加古川市の補助金を活用し
行う性質上、採択前の活動はほどほどとなる。
加古川市協働の街づくり補助金採択事業として、地域活性化と和牛の魅力を発信するための
イベントを考え昨年の加古川食肉センター創立150周年を契機に、初実施。
正直、こんなに大きな規模のイベントをを手がけたのは初めてだった。結果は言わずもがな、
4万人を超える来場者様に恵まれ、初回から大成功だった昨年を超えるべく、キックオフには
加古川食肉センターの会議室に実行委員のメンバーたちが集まった。みんなの目は真剣そのもの。
「昨年を超えるフェスを作ろう。」
「その為には、目玉が必要だ。」
プロジェクトのスタートは、遂に切られた。
共通の認識を確認し、帰路に就く。
ついに、またこの時が来た。
昨年も生半可な労力では無かった。最早、人生を注いでいると言えるかもしれない。
和牛を軸に、加古川の地元産品や飲食業界全体を巻き込んで、地域の力をアピール
したいという思い。一体どんなフェスになるのか、私は期待と不安が交錯する中で、
熱いプロジェクトが動き出した。