in 関西 @和牛うらい
住友ベークライトさんと共同開催の企画、第2弾!
事の始まりは、代官山での2日目。住友ベークライトさんの、けっこうな偉いお方が
「このマルシェ、関西でもやりたいなぁ。」
「そうですね!」と、私。
「今回は仮店舗やったから、今度は実店舗が良いなぁ。」
「おお、次は実店舗ですか!面白そうですね!」と、再び私。
「関西の実店舗やったら、うらいさんやん?」
「えっΣ(゚Д゚)…ウチですか?」と一瞬だけ迷いましたが、
「やります!!!」
と即答させて頂きました。せっかくのお誘いですから。
そんな感じで、スキンパックマルシェ第2弾は決まりました☆
包装材の違いだけで、どこまで変わるのか
代官山の仮店舗では、試食が出来なかったので次回はやりたいと思っていた。
包む包装材が違うだけで、お肉の味が変わるのか?というテーマをやりたかった。
で、違うのかと聞かれると、「全く違います!」と自信をもってお答え出来る。
ぐらい違う。
これまでにも色々な機会で、この問いに沿って試食を行って
きたが、ほんとびっくりするぐらい変わる。
そもそもスキンパックと、通常の真空包装では、仮にフィルムの性能が同じでも
絶対に変わる。素材の形状に合わせて、ぴったりと追従するスキンパックと、ただ
空気を抜き、包装材が張り付く真空包装では、素材に対するダメージが違う。
これは実際に数値化している訳ではない(私が知らないだけかも)ので
あくまで体感だが、スキンパックと通常の真空包装では、素材に対する圧力
は5倍ぐらい違う。通常の真空包装では、肉を面で押しつぶしてしまい、どうしても
ドリップが出てくる。この量が5倍ぐらい違うので、それぐらいかなと勝手に
解釈している。
ドリップは、きちんと処理しなければ良い熟成や、求める味に到達しないので
出す事も重要だが、これはブロック肉の状態でのコントロールが理想で、例えば
焼肉などの最終製品でコントロールするのは厚みがないので難しい。出過ぎると、
肉がスカスカになり美味しくない。その点、スキンパックではほとんど出ないので、
思った、狙った状態を長く維持できる。
もちろん保存期間が短ければ、大きな差にはならないが1週間を過ぎ、2週間や更に
その先の保存を経た状態では、雲泥の差だ。通常の真空包装が、単に大気を抜き、腐敗しにくい
環境を作っているだけ、とすら思えてしまう。
このように、美味しさを長く維持できるスキンパックだが、良い点ばかりではない。
メリットの裏には、必ずと言っていいほどデメリットがあり、それはスキンパック
でも同じだ。圧倒的な保存性能を誇るスキンパックだが、最大のデメリットは、
イニシャルも、ランニングもコストがとても高い点だ。
なにせ、高い。めちゃくちゃ高い。何が高いと言うと、関連するもの全てが
お高い。
まず、スキンパックをする、機械装置が高い。1台、4桁万円はほぼ確実にする。
簡易的な機械装置が、国産で3桁万円で購入できる機種もあるにはあるが、全手動
でしかもスキンパックし終わったあとのフィルムを、ハサミでチョキチョキしなければ
ならない。1つ2つ作るには良いが、量産を考えるとやってられない。スキンパックする
よりも、ハサミを動かしている時間の方が長いのだ。
まあ、これは試作用の特殊な機械なので例外だが、普通に生産出来る機械となると
目のくらむ値段。しかもほとんどが海外メーカー製で、仮に部品が無い、仕様変更したい
などになれば、全て取り寄せ。もちろん運賃の高い航空便など使えるはずもなく、船便で
数か月待ちはざら。これが真空包装機なら、国産品も山ほどあるので、維持管理もそこまで
気を使う必要はない。値段もさることながら、ここも厄介な点だ。スキンパック自体が
日本で普及していないので、こういう懸念がある。
つまり、輸入品を扱う事になるのだが、信頼のおける、実績のある代理店で購入しないと
後々の運用に不安を抱える事となり、高いお金を出して設備投資したは良いが、思うように
稼働できない、なんて事が起こり得る。
機械だけでは無い。専用トレーも通常のトレーに比べおよそ倍。しかも流通に制約が
つく。(※別途解説する予定)スキンパックフィルムも相当な値段となり、一般的な
ラップ+トレー包装や、真空袋+トレーなどに比べ、倍近い価格となる。これがイニシャル
とランニングの両コストが高いと言った理由。
でも
デメリット1つにこれだけ書き込んでしまったが、メリットについて書けば、
今までの10倍は書ける。というか、そういった数値に表せる以上に、なぜか
好きなんです、スキンパックが。好きだから、使う。好きだから、書く。
好きだから、やる。おいしさスキンパックマルシェ。
次回は開催の様子をお伝えします。