2024年7月1日。

 この日は、和牛うらいにとって

更に言えば、日本の食肉業界にとって歴史的な1日となる。

 これまでの常識を覆す選択を、和牛うらいは行う。

 これまでの常識とは。

 今回は、肉や業界における伝統と常識についてお話しし、

その概念を壊す活動について、書きとどめてみようと思う。

流通について

 まずは、流通形態からお話しするのが良いだろう。

 業界の人は、読み飛ばして貰って構わない。

 牛肉の流通形態とは、屠畜場で屠畜され、枝肉と呼ばれる

牛から皮と内臓を取り除き、正中線に沿って2分割したものと、

その枝肉から骨を取り除き、規格サイズに切り出された部分肉

に分かれる。

枝肉 

 部分肉とは、流通規格に沿って枝肉から切り出される部位の事で、

解りやすい部位で言えば、サーロインやヘレなどが挙げられるだろう。

 関西では、主に17の部位に分けて切り出されるのが通例で、和牛うらい

でもこの規格に沿って加工や仕入れを行っている。

 部位ごとに特徴があり、例えばサーロインであれば、ステーキが

最も有名な使い道となる。

 需給関係も部位ごとに異なり、ヘレは飲食店を中心に需要が高く、

国内在庫は1年を通して品薄となっている。

 これらの事情により、その部位の市場価格が形成されており、

この市場価格に基づき部分肉の仕入金額は異なっている。

 部分肉仕入れが主な肉屋や、飲食店に関してはこれが製品サービス

の価格を決定している、主だった要素と言えるだろう。

枝肉と部分肉評価

 それでは、枝肉仕入れが主な肉屋はどうだろう。

 究極を言えば!

 切り出した部位は、好きな評価を与える事が出来る。

 これまでの業界内での通念上は、国内の部分肉市場価格

に影響された、部分肉評価がほとんどであった。

 例えがある方がわかりやすい。

 下の図を見て欲しい。

 この計算表はあくまで簡易的な物だが、枝肉を取り扱う者ならば必ず、これに似た

計算表で管理しているはずの基礎みたいな計算表。

 本来はこれに資材や物流、保管と調達に関わるコストをかけて、原価が決定される

が、説明用なのであくまで省いた。

 この中で特に注目して頂きたい数値は、Bの列

”評価額”

 の部分。この評価額というのが、市場価格を反映した、その部位を原料

とした、製品サービスの基となるものになる。

 この評価額、これまでの慣習。

 その常識を打ち破ろうと試みる、というのが

本記事、本取り組みの主旨となる。

 で、何をするのかをわかりやすく言うと

サーロインを安くする。

だ。

 これは、かなり勇気が要る。

 だが、私には確証があるのだ!

 根拠の無い自信が・・・!!

⇒次回へ続く

 

 

お店ごとに評価する金額は変化するが、この市場価格は

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です