JWWO(ジャパニーズ和牛ワールドオークション)と略してみた。
本記事はその中で提供された、3種類のステーキ食べ比べについての内容である。

煌びやかな会場内。
ホテルモントレ姫路3F宴会場にて、開催されたジャパニーズ和牛ワールドオークション
の前夜祭。この前夜祭の中でステーキ3種類の食べ比べが実施された。
供された銘柄は以下の3種類。
- 仙台牛(宮城県産)
- 東伯和牛(鳥取県産)
- 信州Premium(長野県産)
いずれの銘柄牛もA5等級で生産者自慢の選りすぐりを準備されていた。
加工に関して一存頂き、指定の厚みと成型を施して準備。
比較的短時間で提供しなければならない為、加工にも工夫を施した。
宴会時間は2時間。前半は開会のあいさつや祝辞、表彰などがあり
半ばで着物ブッチャーによるカットプロモーション。またこのステーキ
を提供した後に別のサービスを実施する予定だったので、30分ほどで
焼き上げ、会場内に届けなくてはならないミッションだった。
味付けはシンプルに塩胡椒。
銘柄の違いを食べ比べ楽しむ企画なのでこれで良い。
調理器具は200v動力の焼台。さすが動力だけあって、立ち上がりが早く
熱量も多い。事前のプレヒート効果も相まって、なんとか時間内に焼き上げ
提供する事が出来た。
今回の試食提供で痛感したのは、人との繋がりと連携。
焼き上げたステーキ肉を、食べ比べの目的を削ぐことなく終了出来たのは
チームワークのお陰だ。このチームは混成部隊で、
ディレクション会社の方1人
エスフーズ関連の方1人
エスフーズの方3人
ホテル従業員(アルバイト)1人
学生アルバイト4名
で構成されていた。
この内、一緒に仕事をしたことがあるのはディレクション会社の方のみ。
当日に集まった、急造のチームだったが円滑に作業を進める事が出来た。
ディレクション会社の方に関しては、普段から和牛のプロモーション活動を
されているのである意味、手慣れた仕事かもしれないが初めての会場でよく
完結できたと思う。
特筆すべきは、カットを担当してくれたI氏と、配膳を担当してくれたM氏、
そしてホテル従業員スーパーアルバイトのHサンだ。まずI氏。彼は特殊な経歴を
誇っていて、元プロミュージシャンで彫師という謎の経歴。そもそも普段、ステーキ
をカットするなどという仕事に従事しているはずも無いが、飲食店勤務の歴もあり、
また彼の自宅料理は私も舌鼓を打つ間柄。仕事を共にしたのは初めてだったが、
芸術家肌な彼は何でもこなしてしまうのであった。
配膳担当のM氏もすさまじかった。普段は絶対、デスクワークのはずの部署に在籍
しているはずなんだが、彼女の経歴は知らないけれども、お客様をもてなそうとする
心意気は同じチームで働く私にも伝わって来た。3種類の肉をカットして、正確にかつ
迫りくるステーキ欲しい欲しい海外バイヤーの波に飲まれることなく仕事を完遂した
彼女は正確無比な動きをその後も披露する事となる。
そして、最後のHさん。
聞けば大学生でアルバイト。
が、その動きは
蝶のように舞い
鉢のように刺す、
という形容詞がピッタリなスーパーアルバイトだった。
足りない物があればあっという間にバックヤードから手配し、
マンパワーが必要な場所へ的確に自らおもむき、その場を捌く。
機材や器具の場所を正確に覚えている記憶力
必要な場所を探せる決断力に俯瞰する力。
恐らくチームスポーツをしていて、司令塔的な役割を担っている、あるいは
いただろうと思ってしまう出来栄えだった。
また、彼女はステーキを焼き始める前に何故か現場から消えていた、私の持ち込んだ
コテを探し出して預かってくれているらしく、職場でイベントで失くしたコテの話を
していて、いったいどこに消えたんだろうと盛り上がっていたのであるが、その話を
聞きつけた着物ブッチャーがホテル側へ問合せしてくれて発覚。
まさかスーパーアルバイトに紛失物までお世話になるとは、この時思っても
みなかったがこの記事を書いている2025年4月16日現在、まだ受け取りに行けていないので
そろそろホテルに取りに行こうと思っている。
. こういった特別なイベントで、特別な体験があり感慨深い思い出と
出会いがあるのだな、と強く実感した次第である。
⇒次回へ続く